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ニュース・フラッシュ

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2019年7月24日 リマ 栗原健一

ペルー:Tia Maria銅プロジェクト、州知事は強硬姿勢、政府は対話と平静を呼びかけ

 2019年7月17~19日付け地元各紙によると、7月15日から開始されたTia Maria銅プロジェクト反対デモが継続する中、Arequipa州のCaceres知事は、エネルギー鉱山省による鉱山建設許可が既に付与された以上は中央政府との対話に応じることはできないとし、本許可の取消が中央政府との対話に応じる条件であるとの考えを示した。さらに、今後デモ抗議は激化する可能性があるとし、万が一死者が発生した場合、Vizcarra大統領の辞任を要求する考えを示すなど、強硬な姿勢を見せている。
 これに対してVizcarra大統領は、現時点で本プロジェクトは建設を開始できる状態にないという点において、中央政府の見解は州政府や郡政府、Tambo渓谷の住民らの主張と一致しているとし、住民に平静を呼びかけた。また、全ての疑問が解消されない間は、鉱山建設は行われないが、対話がなければ疑問を解消することはできないと訴えた。その上で、中央政府は常に対話を前向きに進める姿勢であると表明した。一方、Molina地域ガバナンス副大臣は、週明けにもArequipa州を訪問し、市民オンブズマン等を仲介として対話への突破口を開きたい考えを示した。

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