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グアテマラ:憲法裁判所、Fénixニッケル鉱山に操業停止を命じる
2019年7月19日付け地元紙の報道によると、グアテマラ憲法裁判所はSolway Investment Group社が保有するFénixニッケル鉱山の操業停止を命じた。なお、同鉱山は2016年に環境NGO団体CALASによる保護請求訴訟(アンパロ訴訟)により鉱業権の一時停止措置を受けていた。同社の子会社であるCompañía Guatemalteca de Níquel社は、Fénix鉱山の操業において法律の遵守はもちろん、地元住民に対し常に敬意を払ってきたと主張した。最近では生産量の増加が発表されていたほか、巨額の投資を決定していただけに、今回の判決は同社にとって痛手となる。現在のところ憲法裁判所は同判決に関する詳細を明らかにしていないが、Solway社が国際労働機関(ILO)169号条約(1989年の原住民及び種族民条約)の協議規則を遵守していないとみなされたことが理由と考えられている。Fénix鉱山以外で国内唯一の鉱山であるEscobal銀鉱山も同様に169号条約を遵守していないという理由から、2017年から現在まで鉱業権停止の措置を受けている。Fénix鉱山はEscobal鉱山と同様に、今後数年間は操業再開が難しくなる可能性もあることから、国内経済への更なる打撃が懸念されており、地元紙は8月に決選投票が行われる大統領選挙の行方に注目している。
