インドネシア：PT Krakatau Steel、組織再編を準備、PT Antamとの提携も

　2019年7月10日付け地元メディアによると、国営製鉄会社PT Krakatau Steel・Silmy Karim社長は7月8日、同社の業績回復に向けての組織再編策を明らかにした。同社長は、組織のスリム化、非中核資産の売却、戦略的パートナーの確保、事業部門の分離独立、高コスト部門の売却の具体的な5つのポイントを挙げたほか、その一環として国営非鉄金属会社PT Antamとの提携も計画していると述べた。提携計画では、共同でのステンレス鋼生産、PT Krakatauの高炉向けにPt Antamがコークスを供給する案が浮上している。また同社長によると、組織再編実施後には国営鉱業持株会社PT Inalum（PT Indonesia Asahan Aluminium）の傘下に入る予定であるとのこと。
　なお、PT Krakatauは2012年から7年連続で赤字決算、2018年末負債額は2.49bUS$にものぼり、7月3日には組織再編に伴う大量解雇を懸念・拒否する労働組合のデモが発生したところであった。また、7月16日付け地元メディアによると、同社は7月15日に国内5銀行と新たな総額0.2bUS$のシンジケート融資契約を調印し、債務についても再編を図る。