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2019年8月16日 メキシコ 森元英樹

メキシコ:AMLO大統領、新鉱業権付与の凍結、そして既存の鉱業権者に開発促進を要請

 2019年8月11日付け地元紙によると、AMLO大統領は、経済支援施設の視察等のため訪問したZacatecas州において、過去36年で国土(メキシコ)の40%に相当する面積の鉱業コンセッションが付与され、その中には鉱業を目的としたものではなく投機を目的としたものも含まれていると指摘し、現政権中にこれ以上、鉱業コンセッションを承認することはないと述べた。鉱業コンセッション付与政策はCarlos Salinas de Gortari元大統領の時代(1988~1994年)から推進されたものであり、これほどまでメキシコの土地の権利を移転したことはなく、既に承認されたコンセッションは維持されるが、新たな承認は行われないと再度強調した。また、鉱業権者に対して、これまでに承認された鉱業コンセッションは生産段階に移行されるべきであり、投機のみを目的とせず、米国、カナダでの鉱業活動と同様の環境基準の下での開発を求めた。さらに、米国・カナダでの鉱山労働者が得る賃金はメキシコの10倍(注:地元紙によると、民間鉱業機関が行った調査ではメキシコ鉱山労働者の賃金はカナダの1/2)であり、メキシコの鉱山労働者に対しても利益の還元(賃金の引上げ)が必要であると主張した。

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