メキシコ：合計投資額約7kUS$の国内鉱業プロジェクト進捗状況

　2019年8月20日付け地元紙によると、現在国内の鉱業プロジェクト数は2025年までに生産開始が見込まれるものが計22件、投資額は7,300US$に上る。これらのプロジェクトにより、国内鉱業生産量は年間で金1百万oz、銀36百万oz、銅326千t、亜鉛142千t、鉛13千t、炭酸リチウム35千tの増加が見込まれている。以下に主なプロジェクトの詳細を示す。
1. 開発プロジェクト
（1）2019年生産開始予定

• Minera Capela多金属プロジェクト（墨Peñoles社、投資額303mUS$）：2019年第2四半期に建設作業が大幅に進み、第3四半期中に生産開始予定。
• San Martín亜鉛鉱山（米Southern Copper社、同87百万US$）：長年のストライキを経て生産を再開予定。

（2）2020年生産開始予定

• Tahuehueto金プロジェクト（加Telson Mining社、同20mUS$）
• PinosP金・銀プロジェクト（加Candelaria Mining社、同13.5mUS$）
• Juanicipio銀・金プロジェクト（墨Fresnillo社・加MAG Silver社、同395mUS$）
• Pilares銅プロジェクト（米Southern Copper社、同159mUS$）

（3）2021年生産開始予定

• Los Filos金鉱山（加Leagold Mining社、同180mUS$）：現在拡張工事中、2021年末には金生産量が193千ozに増加することが見込まれている。
• El Pilar銅プロジェクト（米Southern Copper社、同310mUS$）
• Buenavista亜鉛プロジェクト（米Southern Copper社）

（4）2022年生産開始予定

• Orisyvo金プロジェクト（墨Fresnillo社、同430mUS$）：同社は投資額を80mUS$追加することを発表した。

　なお、Southern Copper社保有のEl Arco銅・金プロジェクトは投資額が2,900mUS$と現在開発中のプロジェクトで最高額となるが、進捗状況はアップデートされていない。

2. 探鉱及び許可取得段階

• Camino Rojo金・銀プロジェクト（加Orla Mining社、投資額123mUS$）：2018年にPEAを発表し、年間生産量は金97千oz、銀511千oz、マインライフは6.8年の見込み。現在同社は資金調達計画段階にあり、建設工事は2020年第1四半期に着工、生産開始は2021年と計画されている。
• Media Luna金・銀・銅プロジェクト（加Torex Gold社、同496mUS$）：現在FSが進行中。
• Terronera銀・金プロジェクト（加Endeavour Silver社）:開発に係る最終許可を取得し、予備的経済性調査を2019年3月に完了予定。同社は2020年に建設工事に着手すべく、現在資金調達先を選定している。
• Fénixプロジェクト（加McEwen Mining社）：同社が保有するEl Gallo金・銀鉱山等を統合しマインライフ延長に向け開発が進められており、FSを2019年第3四半期に完了予定。