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ニュース・フラッシュ

鉱種:
2019年9月3日 メキシコ 佐藤すみれ

メキシコ:Gloria銅プロジェクトが開発段階目前に

 2019年8月28日付け地元紙は、加VVC Exploration社がChihuahua州に保有するGloria銅プロジェクトが開発段階目前となったと報じている。同プロジェクトの開発は2015年に当時のChihuahua州知事により正式に発表されていたものの、土地利用変更許可取得に時間を要したことから延期されていた。現在は同許可を取得済みであり、州政府および自治体による最終許可を待っている状況である。なお、土地利用変更許可では、コンセッションのうち4%以上の土地を掘削することが禁じられているほか、2か所以上をオープンピットで採掘する場合は、採掘が終了した箇所を埋め立て処理及び植林を行うまで新たな採掘ができないことなど厳しい条件が定められている。概測鉱物資源量6.6百万t、品位:Cu 0.28%、予測鉱物資源量14.4百万t、品位:Cu 0.28%と発表されており、開発期間は6~9か月と見込まれ、計画にはオープンピット、ヒープリーチングプラント、銅電解採取プラント建設が含まれている。鉱石処理量は生産開始時に2千t/日、その後12か月以内に4千t/日にまで引き上げる計画である。同プロジェクトが位置するSamalayuca地区は砂漠地帯であることから、同社は過剰な水利用を避けるため廃水の再利用を徹底するほか、ヒープリーチングにシアン化物を使用しないなど自然環境に配慮している。また、同自治体の失業率は68%と高いが、今後は1,200人以上の雇用を創出し、地元労働者に対し高い収入をもたらすことが期待されている。

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