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ニュース・フラッシュ

鉱種:
亜鉛
2019年10月8日 金属企画部 畝井杏菜

韓国:石浦亜鉛製錬所閉鎖を巡り、地元住民と環境団体等が対立

 2019年10月3日付け現地報道によると、永豊社・石浦亜鉛製錬所(慶尚北道奉化郡石浦町)の操業停止をめぐり、地元住民と環境団体等の間で意見が対立している。
 2019年10月2日、奉化郡奉化町において製錬所の操業停止及び閉鎖を求める過去最大規模のデモが開かれた。約60の環境団体等から300名余りが参加し、奉化郡民及び製錬所の間を流れる洛東江の河川流域(慶尚道及び周辺広域市)に住む1,300万人の住民への健康被害が危惧されるとして、製錬所の閉鎖及び関係当局の責任の明確化及び適切な対策を要求した。一方、製錬所閉鎖デモに対抗し、製錬所が位置する石浦町の住民や製錬所関係者など500名以上が、地域産業保護を求めて閉鎖反対デモを開催した。両デモ参加者間での直接の衝突は無かった。
 同製錬所は、排水汚染や土壌汚染をめぐる環境汚染により、環境部より20日間の操業停止の行政処分が下っているところ、操業停止処分の取り消しを巡って中央行政審判委員会において審議中である。2018年末時点における石浦町住民は2,215名であり、そのうち4割近くが石浦製錬所及び関係会社に勤めている。製錬所を失うことは地域住民及び地域自治体にとって収入に多大な影響が及ぶため、多数が製錬所閉鎖に反対する立場を示している。

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