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ニュース・フラッシュ

鉱種:
アルミニウム/ボーキサイト
2019年10月10日 シドニー Whatmore康子

豪:Alcoa社のVIC州Portlandアルミニウム製錬所が閉鎖の恐れでYallourn火力発電所も存続危機、電力高値を誘発か

 2019年10月4日付けの地元メディアによると、米Alcoa社がVIC州で操業を行うPortlandアルミニウム製錬所は、2019年上半期のEBITDAが19.5mUS$の損失と業績が悪化したことや、同社が連邦政府とVIC州政府より受けた総額240mA$の助成金をもとにAGL社と締結した電力供給契約が2021年に満了することから、閉鎖の恐れが生じている。そしてこれに伴い、Energy Australia社が同州で操業するYallourn石炭火力発電所も、存続の危機に立たされている。これは、VIC州の電力需要量の10%を占める同製錬所が閉鎖されれば、VIC州政府による温室効果ガスの実質排出量ゼロ政策によって急増する太陽光発電の日中供給量が増加することで電力スポット価格が安値となり、稼働の調整が困難な旧式のYallourn発電所の採算が難しくなるといった識者の見解に基づくもの。これについてEnergy Australia社のTanna MDは「Yallourn発電所が閉鎖されれば、2017年3月にVIC州のHazelwood火力発電所が閉鎖された時のように、電力価格が高騰する恐れがある」と述べている。

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