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ペルー:Las Bambas銅鉱山、道路封鎖により操業がほぼ停止状態に
2019年10月11日付け地元各紙によると、Minera Las Bambas社のVadnagra操業部長は、9月22日から地域住民によって実施されている鉱物輸送道の封鎖により、操業に必要な燃油や化学薬品の大部分が底をついたため、Las Bambas銅鉱山は操業停止に近い状態となっているほか、トラックの90%が運行できない状況にあることを明らかにした。さらに、封鎖が解除されない場合、数日中に同鉱山は完全に操業停止に追い込まれるとの見通しを明らかにした。
また、2018年までは鉱物輸送道の閉鎖はそれほど長期化しなかったこと、操業に必要な燃料や人員などを乗せた車両は通過できたことから、完全な生産停止は回避できていた。しかし2019年に入ってからは封鎖が長期化し、精鉱輸送トラックだけでなく燃料や人員などの輸送も遮断の対象となっていることが、非常に深刻な事態をもたらしていると説明した。
さらに、2019年における鉱物輸送道の封鎖日数は、Tia Maria銅プロジェクト反対運動に係る封鎖も含めた場合、現時点で103日に及んでいるほか、2019年6月時点におけるMMG Las Bambas社の損失は76mUS$に上る旨明らかにした。また現時点で、輸送・輸出できずに鉱山内にストックされている精鉱は2か月分の生産量に上ると説明した。
加えて、道路沿いの数多くのコミュニティがそれぞれ多様な主張を行っている中、正当な要求もあればそうでないものもあり、対応の難しさやリスクが存在するとコメントした。また、9か月前にCotabambas郡(Apurimac州)で設置された対話協議会に同社は継続的に参加しているほか、Chumbivilcas郡(Cusco州)でも対話プロセスが進んでいる中、今回の輸送道封鎖は13か所の地点に上っているとし、なぜ住民が封鎖という行動に出るのか理解できないと伝えた。
また、精鉱輸送パイプライン設置の可能性についても検討を行っており、現在2つのオプションについて調査を進めているとコメントした。
