インドネシア：PT Vale Indonesia、PT Inalumへの株式20％譲渡で基本合意

　2019年10月14日付けPT Vale Indonesia（PTVI）のプレスリリースによると、PTVI及びその株主であるVale Canada Ltd.、住友金属鉱山（株）と国営鉱業持株会社PT Inalum（PT Indonesia Asahan Aluminium（Persero））は10月11日、PTVIの株式20％をPT Inalumに譲渡するという内容のHOA（Heads of Agreement）に署名を行った。PTVIは、これは国内戦略鉱物資源の管理におけるPT Inalumとの長期的な戦略的パートナーシップの始まりであると位置づけた。政府は10月8日付けで、PTVI株式20％の国内取得先にPT Inalumを指名していた。PTVIとPT Inalum両社は2019年末までに最終合意書に署名し、その後6か月以内に株式取引を完了する予定となっている。譲渡価格や譲渡後の株主構成等の詳細は未公表。
　なお、この譲渡はPTVIとインドネシア政府が2014年に締結した現在の修正鉱業契約に基づくもので、契約では40％の株式の国内への資本譲渡が義務付けられていた。その内約20％は既に株式市場で流通させているため、残り20％を2019年10月14日までに国内へ売却する義務があることとなっていた。譲渡前（現在）の株主構成は、Vale Canada Ltd.58.73％、住友金属鉱山20.09％、ヴァーレ・ジャパン0.55％、住友商事0.14％、残り20.49％を一般の株主が所有している。