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2019年10月21日 金属企画部 畝井杏菜

韓国:韓国鉱物資源公社及び鉱害公社の統合が難航、債務不履行回避できるか

 2019年10月16日付け現地報道によると、10月15日に国会で行われた国政監査において、韓国鉱物資源公社(KORES)の南社長職務代行は、2020年度に債務不履行となる可能性を示した。
 KORESは、経営悪化を背景に鉱害公社との統合を目指しており、2018年3月には韓国鉱業公団法案(統合公団法)が国会に提出された。現在は、常任委員会において審議されているものの、鉱害公社の労働組合や廃止鉱山地域の住民の反対を受けて滞っている状況である。KORESは、海外社債発行により資金を確保しているところ、2020年度は追加社債を発行する財源もなく、返済しなければならない金融負債も膨れ上がっており、統合公団法が2019年度中に国会通過しなければ債務不履行に陥る可能性がある。
 足元は、世界規模のCobre Panama銅鉱山の売却により資金流動性を確保しようとしているが、2019年8月の入札は不調に終わった。韓国国内においては、資源安定供給のため将来性のある銅鉱山資産を売却することへ疑問を呈する意見があるものの、南社長職務代行は負債の返済が優先課題であることに言及しており、今後早急に再入札が行われるものと見られる。

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