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鉱種:
2019年11月1日 リマ 栗原健一

ペルー:鉱業審議会、Tía María銅プロジェクト開発許可追認

 2019年10月30日付け地元各紙によると、Southern Copper社は、10月30日に同社のWebサイトにおいて、鉱業審議会によるTía María銅プロジェクト開発許可追認の通知を受領した旨明らかにした。
 Tía María銅プロジェクトに対する建設許可は、2019年7月9日にエネルギー鉱山省(MINEM)より付与されたが、プロジェクトに反対するArequipa州政府をはじめとする3団体から、建設許可に対する見直し請求が提出されていた。3件の見直し請求に関しては10月7日に鉱業審議会における公聴会が実施され、10月末に鉱業審議会が最終判断を示す予定となっていた。
 鉱業審議会により鉱山建設許可が改めて認められたことに対し、Southern Copper社のJacob財務担当副社長は「今回の判断は、Arequipa州Islay郡の発展を促す本プロジェクトの実現を可能とするだけでなく、全ての投資家に対して、ペルーが経済成長を目指し約束を守る国であることを示す証となった」と評価した。その上で同副社長は、実際のプロジェクト開発は、社会的情勢の改善後に着手する方針を示した。
 一方Arequipa州のCaceres知事は、鉱業審議会の判断は大変遺憾なものだとし、Vizcarra大統領を強く非難したほか、司法による判断を仰ぐ手続きを開始する考えを示した。
 他方、Zeballos首相は、明日(11月1日)にも環境評価監査庁(OEFA)のチームを現地に派遣し、環境影響調査(EIA)で承認された条件の現在の有効性について評価する計画を明らかにした。さらに政府は、Tía María銅プロジェクトの重要性は十分認識しているが、実施に必要な条件が整っていない中で強要することはないとの考えを示した。

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