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2019年11月7日 ロンドン 倉田清香

英:LME、責任ある調達の要件を公表

 2019年10月25日付けのプレスリリースによると、LMEは全ての上場ブランドを対象とする責任ある調達の要件を公表した。①透明性と基準の組み合わせ、②大規模採掘と人力小規模採掘の非差別、③セクター内で確立された活動の順守、④実用的で明確なプロセス、の4つの基本方針に基づいている。
 全てのブランドが、個々の状況に応じてコンプライアンスを達成するため、LMEは、OECDの5段階の枠組に沿った形で、「レッドフラッグ評価(red flag assessment(RFA))」を用いた3つの「道筋(track)」を提供する。業界スキームに従うことを希望する生産者は、危険性(red flag)が示されたかどうかに関わらず、OECDの内部又は外部基準を採用できる(track A)。初期評価で危険性(red flag)が示されなかった生産者は、LMEのレッドフラッグ評価基準様式を用いた外部監査(track B)又はLMEによるレビューと公開(track C)が可能である。この柔軟性により、紛争地域から調達したブランドは、単に「より注目される(小規模人力採掘の)」ブランドとみなされることでペナルティを先に受けることがなくなる。しかし、どのtrackを選択しても、全生産者はレッドフラッグ評価を実施し、提起された危険性に対処し、透明性レポートを提出することが求められる。
 LMEは、2022年までに完全な関与を、2023年までに完全なコンプライアンスを求めている。

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