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ニュース・フラッシュ

鉱種:
2019年11月12日 金属企画部 小口朋恵

チリ:国内で発生した抗議活動による鉱業への影響は限定的、今後の動向を要注視

 2019年11月7日付け地元紙は、チリ国内で発生した抗議活動の鉱業への影響は限定的としながらも、今後もストや抗議活動が継続する可能性があり状況は今後も注視すべきと報じている。
 現在のところ多くの鉱山は平静を取り戻し、通常操業を行っている。またCODELCO労働組合連盟は、政府との対話実施に関する合意に署名した。また鉱業関係の労組は、港湾関係労組等と共に国内で発生する社会抗議活動への支援のため集会を行ったが、現在までのところ具体的な抗議活動には至っていない。
 今回の抗議活動で最も影響を受けた企業のひとつはAntofagasta社とみられている。Los Pelambres鉱山の採水場で発生した火災ならびにアクセス道封鎖により生産が影響を受け、2019年は銅10千t減産と発表している。また、Lumina Copper社のCaserones銅鉱山は、最小限の人員で操業を継続している。その他、Anglo AmericanのLos Bronces銅鉱山は、抗議活動発生初期に首都Santiagoへのアクセス道封鎖等が発生したが、コンティンジェンシープラン(緊急時計画)を導入し操業に支障は出なかった。またChagres銅製錬所の入り口で抗議活動による火災が発生し、バスを2台焼失した。

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