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2019年11月28日 金属企画部 小口朋恵

チリ:Mantoverde銅鉱山拡張計画を無効とする主張、環境裁判所が却下

 2019年11月25日付け地元紙は、Mantos Copper社のAtacama州Chañaral地区にあるMantoverde銅鉱山拡張計画を無効とするため、個人2名により行われた主張に対し、第一環境裁判所がそれを却下したと報じている。
 この主張は個人2名が環境評価局(SEA)ならびに閣僚委員会(Comité de Ministros)に対し行ったもので、気候変動や地震等の自然災害により引き起こされる可能性のある廃滓ダム崩壊等の危険性を指摘したものである。
 これに対し環境裁判所は、自然災害への対策の不備、危険な範囲に関する報告内容、環境評価プロセスにおける気候変動要素の欠如等5つの論点について過去の判例に基づき判断を行った。
 同裁判所Marcelo Hernandez判事は、「環境評価やプロジェクトの危険性について様々な角度から分析し説明する必要がある」とした上で、「地域住民、生物多様性、環境に対し最悪の結果を招かぬよう、鉱山建設・操業に厳格な基準を適用することで(これらは同プロジェクトの)影響を受けない。その上、地理的特徴・条件や洪水の可能性を評価した結果、洪水の起きたSalado川流域とは状況が全く異なる」と述べた。

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