エジプト：英Endeavour Mining社、2.5bC$の株式交換を通じて英Centamin社に買収提案を行う

　2019年12月4日付けの地元メディアによると、英Endeavour Mining社は2.5bC$相当の同社株式交換を通じて英Centamin社に対し買収提案を行った。12月2日中に中Zijin Mining（紫金鉱業）社が、11月下旬に加Kirkland Lake Gold社がそれぞれ買収提案を発表しており、金鉱山セクターで活発化するM&Aにおいて新たな動きとなっている。
　規模が大きく複数の鉱山を展開する企業傘下に入ることは、エジプト・Sukari金鉱山の坑内掘りへの移行に苦労しているCentamin社に利益をもたらすと、Endeavour社は主張している。しかしながら2018年10月より数回にわたり非公式に行われている買収提案に対してCentamin社は拒否し、今回の提案が公表された後もCentamin社の貢献度が適切に反映されておらず、Endeavour社の利益に偏った提案として拒否している。
　また、Endeavour社はブルキナファソの鉱山2か所を経営しているが、同国では過去5年間にテロ攻撃が急増しており、11月にも加金鉱山会社の従業員39名が死亡したことから、地政学的リスクが問題となる。またCentamin社はエジプトで大規模鉱山を運営しているが、西アフリカの事業に特化するEndeavour社がエジプトで経営することにはリスクがあると見られており、Centamin社の株主も今回の取引を歓迎していない。