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2019年12月12日 シドニー Whatmore康子

豪:WA州環境保護委員会が温室効果ガス排出ガイドライン案の最新版を発表、「企業による炭素排出正味ゼロ」の案は取り下げ

 2019年12月9日付けの地元メディアによると、豪WA州の環境保護委員会(EPA)は、12月8日に温室効果ガス排出ガイドライン案を発表した。同案では、2019年3月に発表された前ガイドライン案に盛り込まれていた、大規模な開発計画を申請する企業による炭素排出正味ゼロを要求する案が取り下げられ、これに替わるものとして企業に対して炭素排出を妥当かつ実現可能な範囲で如何に回避、削減、相殺するかの方策を示すことが要求されている。EPAのTom Hatton委員長はこの変更について、WA州政府が2019年8月、同州の炭素排出量を2050年までに正味ゼロとするとした目標を設定したことが背景であるとし、「WA州はこれまで炭素排出目標値を設定していない唯一の州であったため、3月に発表したガイドラインで、「企業による炭素排出正味ゼロ」の案が盛り込まれた」と述べた。また、EPAは資源産業のバリューチェーン上間接的に排出されるScope 3排出については、温室効果ガス排出が重要な環境要因として認められる場合、企業にScope3排出量の評価を求める可能性があるとしているが、Hatton委員長は、プロジェクトの認可はあくまでプロジェクトから直接排出されるScope1排出量に基づいて判断されることになるだろう、とコメントしている。

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