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ニュース・フラッシュ

鉱種:
コバルト ニッケル
2019年12月13日 シドニー Whatmore康子

豪:Pure Minerals社、QLD州Townsville Energy Chemicals Hubニッケル・コバルト精錬所のPFSを完了

 2019年12月11日付のメディアによると、豪Pure Minerals社はQLD州で建設を予定するTownsville Energy Chemicals Hub(TECH)Ni・Co精錬所のPFSを完了した。TECH精錬所は、ニューカレドニアから輸入する高品位のNi・Co鉱石を原料として硫酸ニッケルや硫酸コバルト、及び副産物である赤鉄鉱、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムを生産するもので、PFSでは税引き前NPVが880mA$、IRRが25.7%、年間売上が279mA$/年、EBITDAが124mA$/年と試算されている。同精錬所の生産開始前のCAPEXは441mA$と見積もられており、豪州国内外における他のNi・Co精錬プロジェクトと比較すると大幅に低額であるが、これはPure Minerals社が高圧酸浸出(HPAL)法ではなくDNi(Direct Nickel)法を採用し、小規模生産が可能なことが背景であるという。同社のJohn Downie社長はこれについて、低品位の鉱石をHPAL法で精錬するには採算性確保のために生産規模を大きくする必要があり、CAPEXが高額となるのが一般的であるとしたうえで、「TECHプロジェクトは小規模生産ながら、高い生産性を持つことがPFSで確認された」と述べた。PFSによると、TECH精錬所は26,398t/年の硫酸ニッケル、3,097t/年の硫酸コバルトを生産すると予測されている。

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