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ニュース・フラッシュ

鉱種:
アルミニウム/ボーキサイト
2019年12月17日 バンクーバー 武市知子

加:USMCAでアルミニウムに関する原産地規則は厳格化されず

 カナダ、米国とメキシコで「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」の修正が12月10日に合意された。北米で自動車メーカーが調達する鉄鋼の70%は北米の鉄鋼メーカーにより生産されることが規定されたが、アルミニウムは含まれなかった。カナダはアルミニウムを含めるよう主張したが、鉄くずやビレットを中国から安く輸入して国内で鋳造しているメキシコが譲歩しなかった。
 カナダは世界第4位のアルミニウム生産国であり、また米国向け最大供給国で約2.8百万tを米国に輸出、その多くはQC州で生産されている。そのため今回のUSMCAの修正内容に関しては保守党だけではなく、地域政党であるケベック連合も反対している。交渉を行ったFreeland連邦副首相は「カナダは関税・賦課なしでアルミニウムをアメリカに輸出できる唯一の主要生産国である」としている。
 また鉄鋼については、義務化されるのは協定発効から7年後となるため、カナダの鉄鋼及びアルミニウム業界を代表する最大の労働組合であるThe United Steelworkersは落胆の様子を見せている。

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