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チリ:Los Bronces銅鉱山の水道管敷設プロジェクトを地元農家が告発
2019年12月20日付け地元紙は、Colina市Valle de Quilapilún地区の農家が、Los Bronces銅鉱山の操業にあたり、Anglo Americanが環境評価局(SEA)の許可を得ずにCODELCOから鉱山廃水を供給する水道管の敷設を開始したとして、環境監督庁(SMA:Superintendencia del Medio Ambiente)に告発したと報じている。
農家は、CODELCOの鉱山廃水供給管敷設を請け負う第三者への水供給、Anglo AmericanのCODELCO Ovejeria廃滓ダムから鉱山廃水を供給する約8kmの水道管敷設のプロジェクトを通じ、Anglo AmericanとCODELCO間で影響評価(EIA)を逃れる推定合意が行われたと訴えている。両社は、SEAの許認可を経ずして環境当局にプロジェクト実施を申請した疑いが持たれている。
この告発は、このプロジェクトが地域にもたらす影響について調査するようSMAに対して行われた。また、パイプライン敷設の中止と両社から提出されたSEAの手続きの一時中断を求めている。Valle de Quilapilún地区農家共同体代表は、これによって周辺地域が、パイプライン破損時に重大な不測の事態をもたらす危険性に晒されている、と訴えている。
Anglo Americanは、現在までのところこの告発を承知していないとしながらも、会社としてはチリが直面している干ばつへの対応を取っており、鉱山操業に利用する産業用水は飲用水や灌漑用水に影響しない、これによりCODELCOやAnglo Americanは、既に認証済みの第三者の土地を通るパイプラインを敷設中だと説明した。更に、この計画は飲用・農業用に水をより確保するもので、敷設工事にあたって環境影響評価は不要で、鉱山での産業用水の永久利用に係る許認可を得るためSEAに申請書を提出した、と説明した。
一方CODELCOは、本件はAnglo Americanから説明していると述べるにとどめた。
