ロシア：連邦地下資源利用庁、Sisim社のライセンス1件を失効、2件に違反是正命令

　2020年1月24日付けの地元報道等によると、連邦地下資源利用庁（Rosnedra）は、2019年10月にダム決壊により死者を出したBolshaya Seiba川流域の砂金鉱区に関するSisim社（クラスノヤルスク地方、Sibzoloto社傘下）のライセンスの期限前停止を決定し、当該命令は2020年1月16日に発効した。
　さらに同社には他の2つの鉱床について環境違反の通知と3か月以内の是正命令が出された。2つの鉱床（Sisim川上流・Enisei川右支流、Sisim浚渫区画・Verkhnyエリア）における環境違反は主に水域利用規則に関連するもので、一方には金採掘量に関する技術設計要件の違反も確認された。
　2019年10月19日、クラスノヤルスク地方Schetinkino町付近のSisim川流域に作られた貯水池のダム5基のカスケードが決壊した。この事故で2つの従業員寮と生活関連施設が浸水し、17名が死亡、28名が負傷、3名が行方不明となった。調査により、ダムは許可なく違法に建設されたことが判明し、Sisim社の社長と2名の社員が逮捕された。また、連邦自然利用分野監督局（Rosprirodnadzor）Enisei支局は、12月初め、Seiba川、Sisim川に与えた損害に対する363,509kRUB（ロシア・ルーブル）の任意賠償をSisim社に要求した。自主的支払いが拒否された場合、同局は相応の金額の支払いを求めて仲裁裁判所に提訴する予定である。