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- 鉱種:
- アルミニウム/ボーキサイト
豪:NSW州Tomagoアルミニウム製錬所が電気料金高騰等で1か月に7度の操業一部停止、更に頻発化の恐れも
2020年2月5日付けの地元メディアによると、NSW州Tomagoアルミニウム製錬所は2020年1月、度重なる電気料金の高騰や、送電網における再生可能エネルギー電力への切り替え増加に伴い生じた電力不足などが原因で、7度も操業を停止せざるを得なくなった。同製錬所で1か月間にこれほど多くの操業停止が生じたのは初めてのことであり、Tomago Aluminium社のMatt Howell CEOは「NSW州では2023年4月に予定されているLiddell石炭火力発電所の閉鎖を皮切りに石炭火力発電所が全て閉鎖される見通しで、2028年まで電力は契約済みなるも、操業停止の頻度は増えるだろう」とコメントした。同CEOはTomago製錬所は、風力や太陽光発電による現在のスポットベースの電気料金と同等の40~49A$/MWhを必要とする一方、同製錬所は24時間稼働しなければならないため、再生可能エネルギーでもガス火力で補完された電力が必要となるが、その価格レベルの70A$/MWhでは持続的な操業は期待できないとしている。Tomagoアルミニウム製錬所は国内最大の電力利用者であり、NSW州の電力需要の10%を占めている。
