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ニュース・フラッシュ

鉱種:
2020年2月18日 リマ 栗原健一

ペルー:ペルー国家警察、違法鉱業組織の構成員ら18名を逮捕

 2020年2月12~14日付け地元各紙によると、ペルー国家警察環境課(DIRMEAMB)と検察庁は、La Libertad州Pataz郡Parcoy区を中心に活動する違法鉱業組織の構成員18名を逮捕した旨発表した。また、1年以上に及ぶ捜査の中に押収した空港内のコンテナからは、220kg(10mUS$相当)の金地金が発見された旨明らかにした。
 当局によれば、本組織は、劣悪な労働条件で採掘された金鉱石を、Piura州、Ica州、Arequipa州などペルー各地の精錬所に輸送し、精錬後の地金を複数のダミー会社を通じて、組織の構成員である外国籍(中国と豪州)の2名に販売していた。さらにこれらの外国人2名は、亜鉛など他鉱物の輸出との虚偽申告を行い、Callao港や空港からアラブ首長国連邦、インド、中国、ドイツ、オランダ、スイスなどの国に輸出していた。
 なお、これら2名は今回逮捕された18名の中に含まれているが、この他にも金地金の買い付けを行っていた複数の人物の存在が確認されている。
 DIRMEAMBのCastillo課長によると、La Libertad州のQuiruvilca(Santiago de Chuco郡Quiruvilca区)、Llaucabamba(Pataz郡Parcoy区)、Cerro El Toro(Sanchez Carrion郡Huamachuco区)などのエリアでは、以前から違法鉱業や不法鉱業問題が存在していたが、特に2018年から状況が悪化している。
 その背景について、同課長は、かつて同州のTrujillo市を中心に、中小企業に対するみかじめ料の取り立てなどを行っていた犯罪者らが違法鉱業セクターに入り込み、警護活動を行うだけでなく、操業エリアを巡る暴力的な抗争を繰り広げているとコメント、1月15日にも5名の違法鉱業従事者の遺体が発見されたほか、違法鉱業関係者だけでなく、合法化を目指す業者や、一般住民の生活にも大きな影響が及んでいると説明した。

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