メキシコ：2020年主要各社の探鉱投資額

　2020年2月17日付け地元紙は主要4社による2020年の国内探鉱投資額を報じており、合計額は200mUS$を超えることが見込まれ、金属価格の上昇により、前年より投資額を増加させる企業も存在する。各社の2020年探鉱投資額は以下のとおり。
・墨Fresnillo社：135～140mUS$
　高額な探鉱投資計画を発表しているものの、前年の150mUS$より減少する見込みである。同社予算のうちおよそ90％がメキシコ国内に、残りがペルー及びチリの案件に投資される予定。なお、チリでの探鉱を継続する一方で、ペルーでの活動を縮小させメキシコ国内案件により投資を集中させる計画である。
・加Pan American Silver社：37.5～39.5mUS$
　2020年探鉱投資額は前年の20mUS$から約2倍となる見込みであるが、2019年に加Tahoe Resources社を買収したことから同社の資産構成も増加することとなる。国内に保有するDolores銀鉱山とLa Colorada多金属鉱山に加え、ペルー、アルゼンチン、ボリビア、カナダ、グアテマラに銀・金関連資産を保有する。国別投資額は発表されていないものの、保有鉱山周辺のブラウンフィールド探鉱に予算の約半分に相当する18.5～19.5mUS$を投資する計画が発表されている。また、11.5～12.5mUS$をペルー、メキシコおよびカナダのグリーンフィールド探鉱に、7.5mUS$をメキシコのLa Colorada Skarnプロジェクトにおける44,000mのボーリング調査に充てる計画である。
・加First Majestic Silver社：28.2mUS$
　2020年探鉱投資額は前年の26.2mUS$より増加する見込みであり、主要投資先はSan Dimas銀・金鉱山：10.4mUS$、Santa Elena銀・金鉱山：5.0mUS$、La Encantada銀鉱山：2.9mUS$、Ermitaño金・銀プロジェクト：2.7mUS$と発表されているほか、操業が中断しているLa Parrilla銀鉱山に2.7mUS$、Del Toro銀鉱山に2.6mUS$を投じる計画である。
・加Torex Gold社：13mUS$
　2020年の探鉱計画の全容を明らかにしていないものの、Guerrero州に保有するEl Limón-Guajes金鉱山に隣接する、Media Luna金プロジェクトに対し13mUS$を投じることが発表されている。なお、この投資額は同プロジェクトの坑内掘り鉱山開発およびFSを含む投資額49mUS$の一部に組み込まれている。