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豪:WA州からの2020年2月の鉄鉱石輸出量がサイクロン「Damien」の影響で前年同月比13%減、鉄鉱石価格を下支えか
2020年3月4日付の地元メディアによると、豪州の鉄鉱石大手であるBHP、Rio Tinto、Fortescue Metals Group社、Roy Hill社の2020年2月における鉄鉱石輸出量の合計が、同月にWA州を襲ったサイクロン「Damien」の影響で前年同月比13%減となり、過去5年間で最低となったことがUBSの調べで明らかになった。豪州からの鉄鉱石輸出量は2020年1月も低迷しており、 BHP、Roy Hill社、Fortescue社、豪Mineral Resources社がWA州Port Hedland港から輸出した鉄鉱石の合計数量は2019年12月比で15%減となったが、この理由については明らかにされていない。豪州産鉄鉱石のベンチマーク価格はこの輸出量減少が一部影響し、2020年3月2日の時点で86US$/tと、新型コロナウィルスによる市場の混乱にも関わらず、比較的高いレベルを維持している。この背景には、中国において新型コロナウィルスの封じ込め措置が功を奏し、鉄鋼生産が同年2月から予測より強い回復を見せていることも影響しているとされ、中国の鉄鋼在庫は12百万t以上と過去最高の水準に達した。一方、中国の鉄鉱石在庫は国営製鉄所が継続的に鉄鉱石を消費していることから、過去3週間連続で減少している。
