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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ニッケル
2020年3月10日 シドニー Whatmore康子

ニューカレドニア:Societe Le Nickel社、Thioニッケル鉱山の操業を度重なる従業員の職場封鎖で一時停止に

 2020年3月6日付のメディアによると、仏Eramet社の子会社Societe Le Nickel(SLN)社はThio Ni鉱山の操業を、度重なる従業員の職場封鎖によって生産に支障が出たため一時停止することを明らかにした。同鉱山では、2020年1月17日よりSLN社の新しい安全対策に基づき設定された労働時間を不服とする従業員による職場封鎖が相次いで起きており、同年3月4日には更に新たな職場封鎖が生じた。SLN社はThio鉱山で生産するNi鉱石を、ニューカレドニアで同社が操業するDoniambo製錬所で製錬を行い海外に輸出しているが、今回同鉱山で起きた職場封鎖で同製錬所への海上輸送ができなくなったため、同鉱山の操業を一時停止する決定に至った。同社はThio鉱山においては、2020年1月21日に従業員の継続的な操業中断を理由とした不可抗力(Force Majeure)を宣言している。Eramet社のニューカレドニアにおけるNi生産量は、鉱山で相次ぐ労働ストライキの中においても2019暦年で前年比15%増の4.7百万wmtと過去最高水準となり、2021年までは4百万wmtのNi鉱石生産水準を維持したいとしているが、Thio鉱山における操業一時停止がこれに悪影響を与えるとの予測もされている。

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