南ア：フェロクロム生産者Merafe社、2019年決算にて損失を計上

　2020年3月9日付けメディアによると、南ア・フェロクロム生産者Merafe Resources社が2019年12月末締めの年間決算にて1.8bUS$の損失を計上した。同社は南アでのJV事業であるGlencore-Merafe Chrome Ventureの20.5％を所有するEmpowermentパートナーである。同社のZanele Matlala CEOはによれば、「損失の大きな要因は、ステンレス鋼の主要原料であるフェロクロムの供給過剰が続き、世界的に市場が低迷していることによる。」
　同社のフェロクロム生産量は、前年比9％減の371ktであり、フェロクロムからの収入は前年比8％減少している。一方で、クロム精鉱の輸出量が伸びて、精鉱による収入が22％伸びている。フェロクロム生産減には、価格低迷の他に、南アEskomによる電力供給問題や地元コミュニティによる反対運動の影響もあった。現在、Merafe Resources社は、JV事業が所有する南ア最大のフェロクロム製錬所であるRustenburgクロム製錬所にてリストラを進めている。