豪：Tianqi Lithium社、COVID-19の影響でWA州Kwinana水酸化リチウム製造工場の第1ステージ立ち上げ完了見通しを延期

　2020年3月22日付のメディアによると、中国Tianqi Lithium（天斉リチウム）社は、豪WA州Kwinanaで2019年9月に操業を開始した水酸化Li製造工場における第1ステージ（生産能力24千t/年）の立ち上げ完了見通しを、新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の流行による資金繰り悪化を理由に延期すると発表した。同社は当初、本立ち上げには12～18か月を要するとしていたが、今後この期間がどれだけ延長されるかに関する予測は明らかにしていない。Tianqi Lithium社は2020年2月、同社がチリSQM社の権益23.8％を4.1bUS$で2018年に買収した際に借り入れた融資の返済が困難になっていることを認めた上で、2020年1月からはCOVID-19の流行によって資金繰りが更に悪化しているとしていた。ロンドン金属取引所（LME）とコモディティ市場分析のFastmarkets社によると、水酸化Li価格は、潤沢な供給に対して需要が低迷していることから、2020年3月19日の時点で10.25US$/kgと2019年3月の15～17US$/kgから下落している。