閉じる

ニュース・フラッシュ

鉱種:
亜鉛 マンガン
2020年4月3日 リマ 栗原健一

ペルー:Rio Seco銅精錬所、2022年に操業開始の見通し

 2020年3月27日付け地元業界紙によると、Buenaventura社のBenavides事業開発担当副社長は同日、ペルー鉱業技師協会(IIMP)のビデオセミナーで講演を行い、Rio Seco銅精錬所(Lima州)が2022年に完成する見通しを明らかにした。
 Benavides副社長は、Rio Seco技術研究・イノベーションセンターにおいては、子会社El Brocal社が操業するMarcapunta銅鉱山(Pasco州)のヒ素含有率が高い鉱石の処理を目的として長年にわたり調査研究が実施されてきたと説明、精錬所の完成後は、浸出によりヒ素を除去し、銅カソードや金・銀精鉱の生産、さらに亜鉛回収も可能となると説明した。
 さらに、Colquijirca(Pasco州)、Yanacocha(Cajamarca州)、Coimolache(Cajamarca州)などの鉱床は、ヒ素を含有する銅鉱床としては世界最大級の埋蔵量を有するほか、ペルーに限らずヒ素を含む銅鉱床は世界各地に数多く存在するものの、現時点ではヒ素を含む銅精鉱の流通は大きく制限されているとした。その上で、銅の需要は今後も伸びる見通しであることから、(本精錬プラントの開発によりヒ素除去が可能になれば)同社には今後明るい展望が開けるとコメントした。現在、同社は世界全体のヒ素を含む銅精鉱の約4分の1を生産しているが(原文ママ)、10年後には50%以上の生産に(ヒ素除去技術を通じて)関与することになるとの見通しを示した。
 一方、既存のRio Secoマンガン除去プラントに関しては、Uchucchacua銀鉱山の鉱石に含まれるマンガン品位を低下させることで、精鉱の銀回収率を67%から80%に高めているとコメントした。

ページトップへ