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豪:資源産業、COVID-19による各州封鎖で技能労働者が不足し賃金上昇が加速する可能性
2020年4月8日付けの地元メディアによると、WA州やQLD州など各州/準州が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の蔓延を防ぐために州境を封鎖していることにより、資源産業において技能労働者の不足が加速し、これら労働者の賃金が上昇する可能性が出ている。国際的な会計事務所であるBDO社が、2019年に35,000人の鉱山労働者を対象に行った調査では、資源産業における少なくとも12職種の賃金において、資源ブームのピーク時期であった2012~2013年頃より高い結果が出ており、各州/準州の州境封鎖によってこの賃金上昇が加速すると同調査を行った専門家は予測している。同専門家は、COVID-19が流行する以前から資源産業ではメンテナンスなど専門技能を保持する労働者が不足しており、これら労働者の賃金は職種にもよるが過去18か月間に5~8%上昇したとし、「メンテナンスなどの技能保持者に対する需要は今後も伸びが続くが、これら労働者を雇用できる機会は州境封鎖によってさらに減少するだろう」と述べた。一方、BDO社が2020年3月に行った調査によると、調査対象となった鉱業企業の40%は州境封鎖により操業を停止せざるを得なくなった場合も従業員に通常の給与を支払い続けるとした一方で、残りの60%は減給や余剰人員解雇など他の手段を取るとしている。
