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ニュース・フラッシュ

鉱種:
鉄鉱石 ニッケル
2020年5月1日 ジャカルタ 南博志

東南アジア:東南アジア諸国等での新型コロナウイルス肺炎感染拡大による鉱業への影響について

 標題のニュースに関して、4月の東南アジア諸国等における鉱業への影響について、主な報道情報を取りまとめた。
 2020年4月6日付け地元メディアによると、フィリピンNickel Asia(NAC)社のTaganitoニッケル鉱山・製錬所、Hinatuanニッケル鉱山が操業及び輸出を再開するとのこと。フィリピン証券取引所への提出書類において、鉱石運搬船について検疫ガイドラインを厳守することを明らかにし、州政府の承認を得た。具体的な出荷再開時期は明らかにされなかったが、別の報道では4月30日までは停止されており、5月から再開との情報もある。なお、同じく一時操業停止となっているGlobal Ferronickel社(操業はPlatinum Group Metals社)のCagdianaoニッケル鉱山等については、現時点では再開との情報は出ていない。
 また、2020年4月14日付け地元メディアによると、インドでは新型コロナウイルス肺炎感染拡大に伴う鉱山労働者不足、輸送制限、港湾封鎖等により鉄鉱石の輸出が前年比約25%減の23.3tとなることが予測されている。また、鉄鉱石鉱山の生産量も2020年3月に鉱業権リース期間が満了し競売にかけられたことが影響して、前年比12.5%減の205.7tとなると予想されており、感染拡大対応終了後の生産量・輸出量の回復状況には、これら競売後の鉱山の生産状況が重要な要素になると見られている。
 なお、2020年4月8日付け地元メディアによると、ラオスでは、同国中部Xaysomboun(サイソムブーン)県に位置するPhu Kham銅金鉱山を運営するPhu Bia Mining社(豪PanAust社子会社)の鉱山労働者が新型コロナウイルスに感染していることが判明、2020年4月5日から鉱山一時閉鎖措置を受けた。

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