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ニュース・フラッシュ

鉱種:
亜鉛 コバルト ニッケル
2020年5月8日 ロンドン 倉田清香

スイス:Glencore、第1四半期の生産実績等を発表

 2020年4月30日付けのプレスリリースによると、スイスGlencoreは2020年第1四半期の生産実績等を発表した。2020年第1四半期の銅生産量は前年同期比9%減の293.3千tであり、うちアフリカ分は29%の減少であった。コバルト生産量は同44%減の6.1千t、亜鉛は同13%増の295.6千t、鉛は同17%減の61.7千t、ニッケルは同4%増の28.2千tであった。なお、第1四半期は新型コロナウイルス肺炎による操業停止等の影響をほとんど受けていない。
 2020年通年の生産見通しについては、新型コロナウイルス肺炎の影響を考慮し、銅は1,300±50千tから1,255±45千t、コバルトは29±4千tから28±2千t、亜鉛は1,265±30千tから1,160千t、ニッケルは125±千tから122±千tにそれぞれ修正している。
 新型コロナウイルス肺炎に関する状況と見通しについては、同社の資産の大部分は比較的正常に操業し続けているが、一部はロックダウンなどの影響で操業を一時停止している、としている。具体的には、加・Raglanニッケル鉱山及び加・Matagami亜鉛鉱山は3月下旬に停止したが、現在再開に向かっており、生産への影響は1か月未満である。DRコンゴ・Katanga銅・コバルト鉱山は酸プラントの試運転が2020年前半から後半へと遅れが生じたが、2020年の生産への影響はない。カザフスタン・Kazzinc社の亜鉛生産はZhairem鉱山開発が完了予定だが、亜鉛の市場供給は2021年に延期された。ニューカレドニア・Koniamboニッケル鉱山は計画していた2ライン中1ラインのメンテナンス閉鎖が延長され、再開が約2か月遅れる。ペルー・Antamina銅・亜鉛鉱山は4月13日から2週間閉鎖されたが、現在延長されており、再開は労働者の健康と福祉が継続的に確保できるようになってからである。ザンビア・Mopani銅鉱山はザンビア政府と操業シナリオを議論中である。

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