ニュース・フラッシュ
- 鉱種:
- チタン コバルト マンガン
クック諸島:クック諸島政府、5年以内のマンガン団塊の採掘開始に向け、2020/21年度に探鉱ライセンスの発行を計画か
2020年6月16日付けのメディアによると、コバルトやチタンなどを含むマンガン団塊が豊富に存在するとされているクック諸島では、同国政府がこれらの採掘が5年以内に開始されることを想定し、2020/21年度内に企業に対して探鉱ライセンスを発行することを計画していることが明らかになった。同国政府は、2017年に2百万km2に及ぶ同国の排他的経済水域(EEZ)を海洋保護区域に指定していたが、2019年には海底採掘権の発行を可能とする法律を議会で可決している。一方、環境NGOなどからは、マンガン団塊の海底採掘が太平洋島嶼国の海洋環境に深刻な打撃を与えるとしてこれを禁止するべきとの声が上がっている。クック諸島政府のAlex Herman海底鉱物資源長官(Seabed Minerals Commissioner)はこの議論に関し、「マンガン団塊は、商業目的による採掘が深海生物に影響を与えるとされている一方で、低炭素排出の経済において必要とされる鉱物が豊富に含まれているのも事実である。また、クック諸島は国家歳入の70%を観光に依存しており、マンガン団塊の採掘が開始されれば、これが新たな歳入源となる可能性もある。クック諸島政府は現在、環境保護と持続可能な開発という二つの命題のバランスを取るという課題に向き合う必要に迫られている。」と述べた。
