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- 鉱種:
- タングステン レアアース/希土類
中国:中国自然資源部・工業情報化部2020年度レアアース採掘総量規制指標を発表
中国自然資源部と中国工業情報化部は、2020年レアアース・タングステン採掘総量規制指標に関する通達を発表した。レアアース鉱石採掘総量規制指標を140千t、タングステン精鉱の採掘総量規制指標を105千tとする。通達では、国内の鉱産資源を保護し合理的に開発するため、当該採掘管理規定に基づき、2020年も継続して採掘総量規制を実施する旨が述べられている。2020年のレアアース鉱石(レアアース酸化物REO)採掘総量規制指標140千tの内訳は、マグマ由来型鉱床(主に軽希土)の採掘指標120.850千t、イオン吸着型鉱床(主に中・重希土)19.150千tとなっている。タングステン精鉱(三酸化タングステン含有量65%)の採掘総量指標105千tの内訳は、主要採掘指標78.15千t、総合利用指標26.85千tとなっている。上記指標は1月に公表された「2020年レアアース・タングステン採掘総量規制指標に関する通達(第1期)」指標分も含まれている。関連の省レベルの自然資源部、工業情報化部の主管部門は通達に基づき、当該指標の徹底化を図るため、通達発表後の20営業日以内に市、県あるいは企業に指標を配分する(原則としてレアアース6大集団傘下の鉱山企業に配分される)。配分後、省レベルの自然資源部主管部門は、県レベルの自然資源部主管部門と共に、鉱山企業と責任契約を取り交わし、採掘に係る権限、義務、違約責任を明確化する。各地の自然資源部主管部門は、指標に対する進捗状況の検証・確認業務を強化するため、オンラインでの月間・四半期毎の報告制度を用い、採掘権者に即時性と正確性の高い報告を求める。また、工業情報化部主管部門とも緊密に協力し、情報共有に努め徹底した採掘総量規制指標の監督管理を図る。新華社の報道によると、2018年のレアアース鉱石の採掘総量規制指標は120千t、2019年は132千tと設定された。指標の設定により、資源環境を厳格に保護するとともに、レアアース採掘計画を段階的に拡大し市場需要を満足させる。
省(区) | レアアース酸化物(REO,t) | ||
---|---|---|---|
マグマ由来型鉱床(軽) | イオン吸着型鉱床(中・重希土) | ||
1 | 内モンゴル | 73,550 | |
2 | 福建 | 3,500 | |
3 | 江西 | 8,500 | |
4 | 山東 | 4,300 | – |
5 | 湖南 | 1,800 | |
6 | 広東 | 2,700 | |
7 | 広西 | – | 2,500 |
8 | 四川 | 43,000 | |
9 | 雲南 | 150 | |
合計 | 120,850 | 19,150 | |
総計 | 140,000 |
出典:自然資源部公式サイド
省(区) | タングステン精鉱(三酸化タングステン含有量65%,t) | ||
---|---|---|---|
主要採掘 | 総合利用 | ||
1 | 内モンゴル | 800 | 1,200 |
2 | 黒竜江 | – | 1,900 |
3 | 浙江 | 500 | 150 |
4 | 安徽 | 900 | |
5 | 福建 | 2,730 | 1,000 |
6 | 江西 | 36,050 | 3,400 |
7 | 河南 | 11,750 | |
8 | 湖北 | 300 | |
9 | 湖南 | 20,900 | 4,100 |
10 | 広東 | 3,300 | 1,060 |
11 | 広西 | 3,000 | 1,000 |
12 | 雲南 | 6,250 | 350 |
13 | 陝西 | 1,300 | |
14 | 甘粛 | 2,090 | |
15 | 新疆 | 330 | 640 |
合計 | 78,150 | 26,850 | |
総計 | 105,000 |
出典:自然資源部公式サイド