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ニュース・フラッシュ

鉱種:
タングステン レアアース/希土類
2020年7月22日 北京 塚田裕之

中国:中国自然資源部・工業情報化部2020年度レアアース採掘総量規制指標を発表

 中国自然資源部と中国工業情報化部は、2020年レアアース・タングステン採掘総量規制指標に関する通達を発表した。レアアース鉱石採掘総量規制指標を140千t、タングステン精鉱の採掘総量規制指標を105千tとする。通達では、国内の鉱産資源を保護し合理的に開発するため、当該採掘管理規定に基づき、2020年も継続して採掘総量規制を実施する旨が述べられている。2020年のレアアース鉱石(レアアース酸化物REO)採掘総量規制指標140千tの内訳は、マグマ由来型鉱床(主に軽希土)の採掘指標120.850千t、イオン吸着型鉱床(主に中・重希土)19.150千tとなっている。タングステン精鉱(三酸化タングステン含有量65%)の採掘総量指標105千tの内訳は、主要採掘指標78.15千t、総合利用指標26.85千tとなっている。上記指標は1月に公表された「2020年レアアース・タングステン採掘総量規制指標に関する通達(第1期)」指標分も含まれている。関連の省レベルの自然資源部、工業情報化部の主管部門は通達に基づき、当該指標の徹底化を図るため、通達発表後の20営業日以内に市、県あるいは企業に指標を配分する(原則としてレアアース6大集団傘下の鉱山企業に配分される)。配分後、省レベルの自然資源部主管部門は、県レベルの自然資源部主管部門と共に、鉱山企業と責任契約を取り交わし、採掘に係る権限、義務、違約責任を明確化する。各地の自然資源部主管部門は、指標に対する進捗状況の検証・確認業務を強化するため、オンラインでの月間・四半期毎の報告制度を用い、採掘権者に即時性と正確性の高い報告を求める。また、工業情報化部主管部門とも緊密に協力し、情報共有に努め徹底した採掘総量規制指標の監督管理を図る。新華社の報道によると、2018年のレアアース鉱石の採掘総量規制指標は120千t、2019年は132千tと設定された。指標の設定により、資源環境を厳格に保護するとともに、レアアース採掘計画を段階的に拡大し市場需要を満足させる。

2020年度省(区)レアアース採掘総量規制指標
省(区) レアアース酸化物(REO,t)
マグマ由来型鉱床(軽) イオン吸着型鉱床(中・重希土)
1 内モンゴル 73,550  
2 福建   3,500
3 江西   8,500
4 山東 4,300 – 
5 湖南   1,800
6 広東   2,700
7 広西 –  2,500
8 四川 43,000  
9 雲南   150
合計 120,850 19,150
総計   140,000

出典:自然資源部公式サイド

2020年度省(区)タングステン採掘総量規制指標
省(区) タングステン精鉱(三酸化タングステン含有量65%,t)
主要採掘 総合利用
1 内モンゴル 800 1,200
2 黒竜江 1,900
3 浙江 500 150
4 安徽 900  
5 福建 2,730 1,000
6 江西 36,050 3,400
7 河南   11,750
8 湖北   300
9 湖南 20,900 4,100
10 広東 3,300 1,060
11 広西 3,000 1,000
12 雲南 6,250 350
13 陝西 1,300  
14 甘粛 2,090  
15 新疆 330 640
合計 78,150 26,850
総計 105,000

出典:自然資源部公式サイド

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