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ニュース・フラッシュ

鉱種:
レアアース/希土類 ニッケル
2020年8月6日 モスクワ 秋月悠也

ロシア:北極圏での鉱床開発企業に対する税優遇措置拡大へ

 2020年7月24日付けの地元報道等によると、極東・北極圏発展省は、北極圏で固体鉱物鉱床を開発する投資家に対し、税控除の仕組みを拡大する案を作成した。2020年秋に関連法案が下院に提出される予定である。
 現在、当該優遇措置を期待できるのは、将来的に新規鉱床開発を始める予定の地下資源利用者だけであるが、政府支援に関する新提案によると、枯渇度が0.5を超えない鉱床を開発している投資家は税控除を受けることができる。ただし、鉱業会社には資産の拡大・近代化が求められる。
 北極圏には9つの連邦構成主体(チュクチ自治管区、ヤマロ・ネネツ自治管区、ネネツ自治管区、アルハンゲリスク州、ムルマンスク州、クラスノヤルク地方、カレリア共和国、コミ共和国、サハ共和国(ヤクーチア))が含まれる。これらの地域には各種固体鉱物を含有する980以上の鉱区があり、うち97%に白金族金属(PGM)の埋蔵量、43%にレアアースが含まれ、錫やニッケルも賦存する。これらの鉱床の開発の制約要因は、必要なインフラの欠如である。

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