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豪:豪州鉱業界、金価格上昇を背景にM&Aが増加、今後はベースメタルの機会増か
2020年8月9日付けの地元メディアによると、豪州鉱業界でM&Aが増加している。Ernst & Young(EY)の調べでは、豪州鉱業界における2020暦年上半期のM&A取引額は世界全体の11%を占める3bUS$と前年同期比7%増となり、件数においては前年同期比28%増の69件となったとされている。EYはこの背景として、大手企業が過去10年間における探鉱予算不足で棚上げとしていたプロジェクトを整理しようとしている一方で、中堅企業が現在のコモディティ価格の上昇に乗じるため資産を拡大して生産量を増加する動きがあることを挙げており、M&Aの件数の増加率が高いことについては小規模資産が多く売買されたためであると分析している。EYは、鉱業界でのM&Aは現在、金価格が大幅に上昇しているため産金業界で顕著であるが、政府が経済刺激策を実施すれば多くの資金がインフラ事業に注入されるため、銅や亜鉛、ニッケルなどベースメタルに関する機会が今後増えるだろうと予測している。また、EYは産金業界におけるM&Aについて、豪Evolution Mining社が2020年6月にQLD州Cracow金鉱山を豪Aeris Resource社に売却した例のように、大手企業は小規模資産を売却してポートフォリオの強化を図る動きが予想されるため、今後12~18か月間は続くだろうとしている。
