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2020年8月21日 北京 塚田裕之

中国:寧徳時代(CATL)社、メルセデス・ベンツ社とバッテリー技術の共同開発

 現地報道によると、寧徳時代新能源科技(CATL)社は、メルセデス・ベンツ社と電池技術分野で協力を強めることを発表した。両社は、バッテリー技術を共同開発し、メルセデス・ベンツ社車種の電気化事業に協力する方針。Daimler AG株式会社の研究開発関係者の話によると、「CATL社は、メルセデス・ベンツ社にとって主要サプライヤーとなり、今後数年間で次世代モデル車種であるメルセデスEQのバッテリー供給を保証する」と述べた。この戦略的合意は、メルセデス・ベンツ社の乗用車製品のバッテリーとモジュール、小型商用車製品のバッテリーパックを含む、さまざまな分野のバッテリー技術をカバーしている。両社は、研究開発サイクルの短縮、バッテリーのエネルギー密度の増加による航続距離の大幅な延長、充電時間の短縮など、明確な研究開発目標を設定している。CATL社のバッテリーモジュールを搭載したメルセデス・ベンツEQSは2021年に発売予定で、走行距離は700km(WLTP標準)を超え、充電速度は既存の車種の倍近くになる。CATL社傘下のテューリンゲン工場の建設が進められており、CATL社は、より競争力のある製品とより安定した製品供給をメルセデス・ベンツ社に提供するために、欧州のサービスシステムを確立および改善する。これにより、メルセデス・ベンツ社はCATL社のテューリンゲン工場からバッテリーを調達することができ、サプライチェーンの現地調達率を向上させることができる。
 2020年はCATL社にとって発展の10年目であり、駆動バッテリー事業が順調に進んでおり、テスラ、ホンダ、メルセデス・ベンツから高い人気がある。CATL社が2020年4月11日に開催した業績説明会で、曽毓群会長は、2020年下半期にテスラ向けのリチウムイオン電池の供給は、リン酸鉄(LFP)電池と三元系(NMC)電池に限定されないと表明した。別の情報筋は、CATL社は2020年、テスラにLFP電池を提供しており、その供給量はテスラ上海ギガファクトリー(第1期)の計画生産能力の40%以上であると指摘している。また、2020年7月11日、CATL社は、ホンダの株式の約1%の購入を通じて、ホンダと重要なパートナーになると表明した。CATL社は将来、ホンダに駆動バッテリーのソリューションを提供する予定で、その電池を搭載したホンダの新エネルギー自動車は、2022年に中国市場で発売予定である。

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