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2020年10月19日 リマ 栗原健一

ペルー:Gálvez鉱山副大臣、主要鉱業プロジェクトの動向について説明

 2020年10月13日付け地元業界紙によると、Gálvez鉱山副大臣は、ペルー鉱業技師協会(IIMP)主催の第1回鉱業競争力・社会持続性会議での講演において、2019~2020年は鉱山建設が開始されない2年間だったが、2021年には投資総額3,393mUS$にのぼる5件の鉱業プロジェクトの建設が開始されるとの見通しを明らかにした。
 このうち、Yanacocha鉱山硫化鉱鉱床プロジェクト(Cajamarca州、投資額2,100mUS$)は、Yanacocha金鉱山を銅鉱山に転換する案件であり、2021年初頭にはNewmont社による投資決定が行われる見通しであるとしたほか、Bear Creek社のCorani銀プロジェクト(Puno州、同586mUS$)では建設に向けた準備工事が開始された一方、間もなく資金調達が完了するとコメントした。またSan Gabriel金プロジェクト(Moquegua州、同431mUS$)では、先住民事前協議が必要であるが、バーチャル協議が認められていないため遅延していると説明、本プロジェクトを実施するBuenaventura社はCOVID-19が収束し、現地での協議が行える状況になるのを待つ方針である旨明らかにした。さらに、Marcona鉄鉱山廃滓プロジェクト(Ica州、同140mUS$)では、銅や鉄の回収が計画されているほか、Hochschild Mining社のInmaculada銀鉱山改善プロジェクト(Ayacucho州、同136mUS$)が計画されているとコメントした。
 一方で2022~2023年にかけては、Zafranal銅プロジェクト(Arequipa州、投資額1,200mUS$)、Los Chancas銅プロジェクト(Apurimac州、同2,800mUS$)の建設開始の可能性が見込まれると述べた。
 最後に、2018年に建設が開始された4件のプロジェクトについては、COVID-19感染防止にあたっての社会的距離(による人員制限)のためにゆっくりと進行しているとコメント、Quellaveco銅プロジェクト(Moquegua州、投資額5,300mUS$)は50%、Mina Justa銅プロジェクト(Ica州、同1,600mUS$)は90%の進捗状況にあることを明らかにした。またSanta Mariaプラント拡張プロジェクト(La Libertad州、110mUS$)は順調に進んでいる一方、Toromocho銅鉱山拡張プロジェクト(Junin州、1,355mUS$)はEIA承認待ちの状況にあると説明した。

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