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メキシコ:国内鉱業部門、コロナ禍においてもM&A件数を維持
2020年10月15日付け専門紙は、2020年1~9月の鉱業部門におけるM&A件数が対前年比若干増加し、国内産業全体に占める割合が23.9%で第一位となったことを報じた。COVID-19の影響を受け、国内全体のM&A件数は2019年1~9月の132件(買収価格合計7,600mUS$)から2020年同期は92件(同800mUS$)と大幅に減少している一方で、鉱業部門では国内鉱業投資環境への懸念が強まっているにもかかわらず、同期中のM&A件数は昨年同期比1件増加し22件となった。保有企業が変更となった主な鉱山及びプロジェクトにはLos Filos金鉱山、San Francisco金鉱山、Ana Paula金プロジェクト、Jalisco銀プロジェクト、Plomosas銀プロジェクト等がある。なお、統計では鉱業部門の買収価格合計は発表されていないものの、専門誌によると大部分が3mUS$以下の小規模なものであり、そのほとんどが金および銀プロジェクトであった。専門紙によると、買収価格の減少にはCOVID-19による影響が最も大きいとされるものの、金価格上昇がM&Aを促進させたと分析する。しかしながら、政府の政策により国内鉱業投資環境には不透明性が増しており、複数の探鉱企業が米国Nevada州をはじめとする他地域への活動移転を発表していることからも、メキシコは鉱業投資国としての地位を失いつつあるとの見解を示した。