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南ア:鉱業協議会、クロム・バリューチェーン全体の競争力向上のための包括的施策を提案
2020年10月27日付け、南ア鉱業協議会は、クロムのバリューチェーン全体の競争力向上のため、包括的な施策(施策のツールボックス)が必要であるとして、意見を表明した。同協議会は、PGMの副産物としてクロム鉱石を生産する企業及びフェロクロム一貫生産企業もメンバーに含む。それらメンバーからなるChrome Leadership Forumを主催し、バリューチェーンが直面している課題と可能な解決策が検討され、以下のような内容が挙げられた。
- 長期的な電力価格決定メカニズムにも注目し、苦戦するフェロアロイ生産者を短期的に支援するする新たな電力価格決定メカニズムの検討。
- 現在の電力集約型利用者相互補助金を見直し、段階的に廃止することが極めて重要。また、冬のピーク需要時の電力を如何に調整するかを検討。
- 自前の自家発電への投資を可能にすることとEskom電力の信頼性を向上させることが重要。この点については、DMREとの間で進展が見られる。
- クロム鉱石やフェロクロムの輸送を、道路から鉄道に切り替えることが重要。Transnet Rail Freight社との間で、クロム技術タスクチームを立ち上げ、相乗効果や調整を進め、貨車の活用を向上させる。
- 輸出を増やし、コスト削減のため、港湾の効率性と容量を向上させることが重要。
- 製錬所の資本ストックを更新するための投資に対する所得税の優遇措置など、フェロクロム生産者に対するインセンティブの提供を約束する。
南ア鉱業協議会は、以上の措置を包括的に適用すれば、南ア・クロムの精鉱生産からフェロクロム生産までバリューチェーン全体をサポートする役割を果たすことができるとした。