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ミャンマー:レアアース供給に影響は与えないが一定のリスクが隠されている
現地報道によると、ミャンマーは中国による重希土輸入にあたっての最大供給国である。2020年には、混合炭酸希土(レアアース混合物)6,225t及び未分類希土類酸化物17,512tを輸入し、国内重希土生産の約半数を供給した。国境閉鎖や新型コロナウイルス感染拡大などにより、ミャンマーからのレアアース供給はたびたび不安定な状況を見せた。
業界関係者は、「ミャンマーで稼働中のレアアース鉱山が主に北部に集中しており、北部に対する政府軍の管理規制は厳格ではないが、政治腐敗及び地域間の衝突状況は複雑である。」と述べた。また、「ミャンマーのレアアース供給に影響する要素は多いが、これまで完全に停止したことはなく、今回のクーデターも、ミャンマーのレアアース供給に大きな影響を与えていない。」と予想する。その他、一部の関係者は、「今般の軍による非常事態宣言により、国外の鉱山事業者に対し不安な気持ちを与え、ミャンマーへの投資が縮小する。軍が今後どのような閉鎖措置を実施するのかも未だ明らかでなく、中長期的にミャンマーのレアアース供給に一定のリスクが隠されている。」と指摘している。
