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ニュース・フラッシュ

鉱種:
レアアース/希土類
2021年3月9日 バンクーバー 武市知子

米・エストニア:北米と欧州をまたぐレアアースのサプライチェーン構築に向けた新たなイニシアチブを開始

 米Energy Fuels社と加Neo Performance Materials社は、連携して欧州と北米の重要鉱物のサプライチェーンにおける新たな生産イニシアチブを開始することとなった。
 Energy Fuels社は、米化学品会社のChemours社から米GA州や米南東部で採掘されたミネラルサンドの副産物であるモナザイト鉱石を年間2.5千t調達する契約を2020年12月に締結済みで、今回両社間で結ばれた合意によると、Energy Fuels社が米UT州に保有するWhite Mesaウラン製錬所で2020年3月もしくは4月より同鉱石の混合レアアース炭酸塩への加工を開始する。同ウラン製錬所における商業規模のパイロットプログラム完了後、Neo Performance社がエストニアに保有するSilmet分離・精製施設に対して、Energy Fuels社が少なくとも年間840tのレアアース酸化物を供給し、永久磁石やその他の先端材料に使用されるレアアースに分離・精製される。Energy Fuels社はさらなるモナザイト鉱石の確保に努めており、年間15千t以上の処理量を目標としている。
 今回のサプライチェーンが商業規模に拡大された場合、中国以外のレアアース分離施設で米国産モナザイト鉱石が原料として使用されるのは20年以上ぶりとなる。

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