ニュース・フラッシュ
- 鉱種:
- 金 銅 鉄鉱石
ロシア:中国投資家、プットオプションによりBystrinsky採鉱選鉱コンビナートから撤退可能に
2021年2月26日付けの地元報道等によると、Norilsk Nickel社は中国Highland Fundとの間で、中国側がBystinsky採鉱選鉱コンビナート(Bystrinsky GOK、オペレータ:GRK Bystrinskoe社)における自己持分をロシア側に売却する権利と、ロシア側の証券購入義務を前提とするプットオプションを締結した。オプション行使期限は2021年末である。Highland Fundが2015年に100mUS$で購入した持分13.3%は428mUS$と評価されており、Bystrinsky GOK全体の評価額は3.2bUS$となる。
Bystrinsky GOKは、鉱床の埋蔵量は340百万t、銅230万t、金950万oz、鉄7,350万tである。プロジェクト投資額は90bRUB(ロシア・ルーブル)となった。2019年に操業を開始し、Bystrinskoe銅・金鉱床を露天掘りで開発している。Bystrinsky GOKの現在の持分比率は、Norilsk Nickel社50.01%、CIS Natural Resources Fund(Vladimir Potanin氏のInterros社が所有)36.66%、Highland Fundが13.33%である。
Bystrinsky GOKは2020年第4四半期にフル操業化し、2020年の生産量は銅44%増の62.6千t、金36%増の241千oz、鉄鉱石精鉱56%増の2百万tとなった。EBITDAは倍増し、717mUS$となった。金精鉱はNorilsk Nickel社北極圏支社の選鉱施設に送られている。鉄鉱石精鉱と銅精鉱の販売市場はロシアと中国で、潜在的市場として日本、韓国がある。
同プロジェクトはIPOを計画している。情報筋によると、Highland FundもIPOに賛成しているが、たとえIPOが成立しない場合でもプットオプションにより撤退が可能であり、これは計画が遅れているIPOへの保険と見られている。
