ロシア：Norilsk Nickel社の取締役会、長期投資プログラムを検討

　2021年3月29日付けの地元報道等によると、Norilsk Nickel社の経営陣は、2030年までの投資プログラム（CAPEX総予算約2,000bRUB（ロシア・ルーブル：約27bUS$））を取締役会に提出した。投資プログラムには、包括的環境プログラム、新規採鉱・選鉱・製錬施設の建設、エネルギーインフラの近代化、生産設備の全面的更新が含まれる。プログラムは、2つのフェーズに分かれており、2021～2025年に約1,300bRUB（約17bUS$）、2026～2030年に約700bRUB（約9bUS$）が投資される。
　主要プロジェクトの2030年に向けた主な目標は以下のとおり。

• Norilsk工業地区（Norilskディビジョン及び南部クラスタープロジェクト）における鉱石年間採掘量を2017年比80％増の30～32百万tに拡大
• 金属生産量をニッケル換算で30～40％増加
• Norilskディビジョンにおける二酸化硫黄排出量を20分の1に削減
• Kola MMC社における二酸化硫黄排出量を、早ければ2021年に7分の1に削減

　包括的環境プログラムには、二酸化硫黄排出量の大幅な削減目標の他に、Norilsk地域における廃棄物収集と土地回復、新規浄化施設の建設、新規技術ソリューションの適用、環境事故による汚染の除去、尾鉱堆積場の安全操業といった多くのプロジェクトが含まれる。