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2021年4月28日 リマ 栗原健一

ペルー:南部3州の自治体や議員、政府に対しMinera Aruntani社による環境被害の対応を要請

 2021年4月22日付け地元紙によると、Arequipa州、Moquegua州、Puno州の自治体代表者やこれら州選出の国会議員ら18名は、Minera Aruntani社の活動を原因とする環境問題の対策を要請する書簡を、Sagasti大統領以下関係閣僚宛に送付した。
 本書簡によれば、Moquegua州では、(Minera Aruntani社の)Florencia-Tucari金鉱山(Moquegua州)からの酸性水流出によりCoralaque川流域に重大な環境被害が起こっている一方、Arequipa州では、水管理局(AAA)がColaraque川を支流とするTambo川でも水面の汚染により変色が覆っているとの分析結果を発表した。またPuno州では、Arasi金鉱山によりLlallimayo川流域が汚染の被害を受けているほか、Jessicaズリ堆積場下部からは基準を上回る金属を含有する廃水が流出し、Titicaca湖に流れ込んでいる。
 このような状況の中、自治体代表者らは早急な環境緊急事態宣言の発出のほか、Minera Aruntani社の保証金(9mUS$および利子)による早急な環境修復の実施に加え、同社がColaraque川流域に計画するMarielaプロジェクト(Puno州)の当面の停止などを要請した。
 なおFlorencia-Tucari金鉱山については、既に2019年6月、政府がColaraque川の被害状況を受け、Minera Aruntani社の閉鎖計画における保証金による環境修復を行う方針を決定・発表していた。

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