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2021年5月20日 モスクワ 秋月悠也

ロシア:金融グループVTB、RCC社に対しMikheevskoe鉱床開発パートナー買収資金を融資

 2021年5月11日付けの地元報道等によると、ロシアの金融グループVTBは、Russian Copper Company(RCC社)に40bRUB(ロシア・ルーブル)及び82.70m€の融資(期間5年)を行う。この融資は、Mikheevsky採鉱選鉱コンビナート(Mikheevsky GOK、RCC社傘下)がInvest razvitie社(Mikheevskoe鉱床(チェリャビンスク州)開発のパートナー企業)の株式資本100%の取得のため、また、他行に対するMikheevsky GOKとInvest razvitie社の既存ローンをリファイナンスするために提供された。これにより、VTB銀行はMikheevsky GOKの唯一の債権者となった。
 Mikheevsky GOKは2021年1月、Invest razvitie社の株式資本100%の取得を連邦独占禁止局に申請した。この取引は、Mikheevsky GOKとMikheevskoe銅鉱床開発パートナーとの合併を意味する。また、RCC社は2021年4月、Invest razvitie社の買収を発表した。買収額は公表されていない。
 Invest razvitie社は、チェリャビンスク州における鉱物採掘・選鉱プロジェクト実施のため、外国投資家グループがAltus Capital社(投資・コンサルティング企業)の仲介により2016年に設立した。プロジェクトの一環として、2018年にMikheevsky GOKの生産サイトの隣接地域に鉱石年産能力9百万tの選鉱プラントが建設され、Mikheevsky GOKから供給される銅鉱石の処理を行ってきた。Invest razvitie社の操業開始以来、Mikheevsky GOKから購入した鉱石29.20百万tが処理され、銅精鉱(純分)87.9千t(2020年は32.8千t)が生産されている。RCC社は、2014年に鉱石年間処理能力18百万tのMikheevsky GOKの操業を開始した。
 Invest razvitie社の買収により、Mikheevsky GOKは鉱石処理量と銅精鉱生産量を1.5倍に拡大し、RCC社グループへの自社鉱物原料の供給率を高めることができる。

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