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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ネオジム その他 レアアース/希土類
2021年6月11日 バンクーバー 佐藤佑美

米:バイデン政権、重要鉱物などのサプライチェーン見直し報告書を公表

 米バイデン政権は、2021年6月8日、基幹産業のサプライチェーン確保に向けた報告書を発表した。バイデン大統領は2月下旬、(1)半導体部品、(2)高容量電池、(3)医薬品、(4)レアアースを含む重要鉱物、の4分野におけるサプライチェーンの見直しに関する大統領令に署名し、政策提言をまとめた報告書を100日以内に提出するよう関係省庁に求めていた。
 報告書では、透明性の向上、緊急時の対応能力構築、国内産業への投資など、より強靭なサプライチェーンを確保するためには新たなアプローチが必要であると述べられている。「(2)高容量電池」の分野では、エネルギー省(DOE)がリチウムイオン電池(LIB)の国家計画を策定するとし、6月中に官民ラウンドテーブルが開催される予定。また、同省を通じて、次世代自動車向けのバッテリーセル及びバッテリーパックの国内製造、工場拡張などに対し、同省の17bUS$規模の融資枠を活用する。「(4)レアアースを含む重要鉱物」の分野では、増産計画への外国投資を拡大するとともに、内務省(DOI)を中心に持続可能かつ責任のある生産・処理が可能な国内サイトを特定し、必要に応じて関連法制度の見直しを実施する。
 政府はまた、重要なサプライチェーンを脅かす不公平な通商慣行に対処するための特別部隊を設置するほか、ネオジム磁石の輸入が国家安全保障上の脅威となっていないかを判断するため、通商拡大法232条に基づく調査の開始を検討している。

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