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カザフスタン:BMT社、Gornostaevskoe鉱床商業開発の開始は2年後
2021年6月8日付けの地元報道等によると、ニッケル・コバルト採掘企業Battery Metals Technologies(BMT社、カザフスタンの実業家Kenes Rakishev氏が所有)は、香港証券取引所(HKEx)への上場を申請した。IPOは2021年秋を予定している。BMT社は、HKExだけでなくアスタナ国際取引所(AIX)にも上場する予定である。評価額は2~3bUS$となる可能性がある。BMT社(シンガポールで登記)は、Rakishev氏が支配するカザフスタンのFincraft Resources社の子会社である。
BMT社は、子会社のKaznickel社を通じて、Gornostaevskoe鉱床の地下資源利用権を2026年2月26日まで保有している。2019~2020年は、2021年の試験開発開始に向けて鉱床準備を進めていた。BMT社はGornostaevskoeニッケル・コバルト鉱床の試験開発を開始する予定としており、商業開発への移行は2023年を予定している。
BMT社の予想では、2039年までに年産量はニッケルが最大20,000t、コバルトが1,300~1,500tとなる。プロジェクト総費用は1.53bUS$と見積もられている。プロジェクトの予測資源量は、ニッケル470,300t、コバルト32,330tである。マインライフは採掘開始から30年とされているが、同社は、今後の探査により鉱床の埋蔵量が増加する可能性も排除していない。
ニッケルとコバルトの採掘には、露天掘りや坑内掘りのように岩石を物理的に採取することなく金属を抽出できるISL法を採用する。同じ技術を国営原子力企業Kazatomprom社がウランの抽出に利用している。ISL法は従来の方法に比べ、低コストで環境に優しいとされている。