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ニュース・フラッシュ

鉱種:
亜鉛 アルミニウム/ボーキサイト
2021年7月9日 北京 塚田裕之

中国:国家備蓄放出、省毎の落札価格を公表

 2021年7月7日付け報道によると、2021年6月16日に公告された銅、アルミ、亜鉛の国家備蓄放出(2020年6月24日付 ニュース・フラッシュ:国家糧食・物資備蓄局、銅・アルミ・亜鉛の国家備蓄の放出を公告(続報)参照)について、2021年7月5日、銅、アルミ、亜鉛の国家備蓄放出に係る競売が開始され、一部地域の最高取引価格が公表された。このうち、浙江省の銅落札最高額は約6.77万元/t、河南省は約6.76万元/t、安徽省は6.77万元/t、上海は6.71万元/t等となっている。
 これらの地域の取引価格は、いずれも現在の市場価格より下回った。4省(市)の平均取引価格は6.75万元/tで、2021年7月5日付け上海先物取引所(SHFE)の取引終了時の6.95万元/tより2.88%下回った。
 2021年6月以降、ロンドン金属取引所(LME)及び上海先物取引所の銅価格は共に大きく下落、2021年7月6日13時時点でLMEの銅価格は9,536.5US$/tで、年内最高値の10,747.5US$/tから11.26%下落、上海先物取引所のそれは約6.96万元/tで、年内最高値7.83万元/tから11.05%下落した。銅の在庫は低減し続けていたことから、これまで抑えていた企業の在庫追加需要は増加傾向にある。しかし2021年7~8月は通常閑散期であり、在庫増加が見えにくいため、国家備蓄放出は銅価格に対する上値の圧力を与えるとみられる。
 上海鉄鋼連盟の李琦氏は、最近銅価格の下落について、国家備蓄放出関連の情報の他、ファンダメンタルズが継続的軟調傾向にあることも主な要因であるとした。

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