ニュース・フラッシュ
- 鉱種:
- その他 リチウム リン
中国:2021年上半期新エネルギー車販売台数、国内駆動用バッテリー生産量・搭載量、いずれも対前年同期比3倍に
2021年7月9日付け現地紙によると、中国国内の新エネルギー車販売が好調な中、2021年上半期の駆動用バッテリーの生産および販売量も急激に増加した。
中国自動車駆動用バッテリー産業革新連盟(以下、駆動用バッテリー連盟)によると、2021年上半期の中国国内の駆動用バッテリー生産量は74.7GWhで、対前年同期比の約3倍であった。
また、2021年上半期、国内の駆動用バッテリー搭載量は52.5GWhで、同様に対前年同期比の3倍であった。2020年上半期はコロナウイルスの影響で国内の駆動用バッテリー搭載量は17.5GWhとなり、対前年同期比4割以上下落していた。
中国自動車工業協会の統計によると、2021年上半期国内の新エネルギー車販売台数は120.6万台で、同じく対前年同期比の約3倍程度であった。
駆動用バッテリーで使用されるリン酸フェロリチウム需要が、2021年上半期以降増加傾向が続いている。リン酸フェロリチウム電池の市場占有率は、2019年は1/3を下回ったが、2020年は約38%、2021年上半期は42.3%と上昇した。また、2021年上半期、国内の三元系電池の搭載比率は57.5%で、2020年と比べ4ポイント低下した。
順位 | 企業名 | 搭載量(GWh) | 占有率 |
---|---|---|---|
1 | 寧徳時代(CATL) | 25.76 | 49.1% |
2 | 比亜迪(BYD) | 7.65 | 14.6% |
3 | LG化学 | 4.72 | 9.0% |
4 | 中航リチウム電気 | 3.63 | 6.9% |
5 | 国軒高科 | 2.76 | 5.3% |
6 | 億緯リチウムエネルギー | 0.96 | 1.8% |
7 | 蜂巣エネルギー | 0.84 | 1.6% |
8 | 孚能科技 | 0.78 | 1.5% |
9 | タフェル新エネルギー | 0.64 | 1.2% |
10 | 捿威動力 | 0.52 | 1.0% |
出典:中国自動車駆動用電池産業革新連盟
駆動用バッテリー連盟の統計値によると、2021年上半期、国内上位10社の駆動用電池メーカーの総搭載量は48.3GWhで、市場占有率は9割以上を占めた。このうち寧徳時代(CATL)は、ランキングの第1位を維持、2021年上半期の搭載量は25.76GWhで、市場占有率は49%を上回り、2020年も国内駆動用電池市場の半分を占めた。第2位は比亜迪(BYD)で、搭載量は7.65GWhで15%近くを占め、LG化学、中航リチウム電気、国軒高科がこれに続いた。
2020年のランキングと比較すると、蜂巣エネルギー、捿威動力が新たに上位10位リストに入ったが、パナソニック、瑞普エネルギー、力神電池の3社は上位10位から外れた。捿威動力は、2009年に設立され、復星国際が2018年に出資した経緯がある。この投資の発表と共に捿威動力は、今後5年間で国内駆動用電池メーカーの上位3位以内に入るとの目標を定めていた。
